給料ファクタリング問題で「ファクタリング」の印象が後ろ暗いものとして世間に広がりました。

「ファクタリングは違法なのではないか?」そう考える方は大勢いることでしょう。

本記事では、「ファクタリングとは違法なのか?」ということについて、分かりやすく解説しています。

本来、ファクタリングとはどういったものなのか、何が違法なのかなどについてお伝えしていきたいと思います

■ファクタリング自体は違法ではない

ファクタリング自体は違法ではない

「ファクタリング」は違法ではありません。

その証拠に、「日本ファクタリング業協会」というファクタリングの自主規制機関が存在しています。

なぜ、この日本ファクタリング業協会が違法でないという根拠となるのか。

それは、日本ファクタリング業協会が国の機関である「金融庁」や「県警」などと情報交換をしているからです。

違法であれば、このようなことは絶対にありえません

したがって、「ファクタリング」自体は違法ではないと言い切れるのです。

■ファクタリングが違法でない理由を分かりやすく解説

ファクタリングが違法でない理由を分かりやすく解説

ファクタリング自体が違法でないことは冒頭で述べましたが、ここではファクタリングが違法でない理由について詳しく解説していきます。

ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類があり、取引の流れに差異がありますので、それぞれについて紹介いたします。

・2社間ファクタリング

第555条(売買契約)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

(出典:民法)

2社間ファクタリングは「第555条(売買契約)」に準拠した取引を行っていることから違法ではありません

「第555条(売買契約)」は「物を売って対価の金銭を受け取る契約」というもの。

売掛債権は「金銭債権」と呼ばれ、「金銭債権は売買できる」ことから、ファクタリングは売買契約となります。

そして、「債権譲渡登記制度」により売掛先に債権譲渡が行われたことをわざわざ通知しなくても、「利用者」と「ファクタリング会社」のみで契約が可能ですので、2社間ファクタリングは成立します。

・3社間ファクタリング

第466条(債権の譲渡性)
1.債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2.略

第467条(指名債権の譲渡の対抗要件)
1.指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2.略

(出典:民法)

3社間ファクタリングも違法ではありません。

そもそも債権は譲り渡すことができます(第466条)。

ですが、1つの債権を複数の人に譲り渡すことも可能です。

そのための対策が債務者の承諾を得る(第467条)ことになります。

3社間ファクタリングはこの「債権は譲り渡すことができます(第466条)」と「債務者の承諾を得る(第467条)」ことに則った取引です。

したがって、3社間ファクタリングも違法ではありません。

■なぜファクタリングが違法と言われるのか?

なぜファクタリングが違法と言われるのか?

では、ファクタリングが違法と言われているのか?

それには2つの大きな理由が関係しています。

どういったことが原因となっているのか、それぞれについて詳しくご説明します。

・ファクタリングを騙ったヤミ金の存在

ファクタリングは「売掛債権買取業務」です。

したがって、「利息」は発生することはありません

しかし、利息の発生する「貸金業」に該当する内容のサービスを行っている業者(ヤミ金)が存在します。

そして、その業者(ヤミ金)が「貸金業」に違反をしているため、「ファクタリングは違法」といった誤情報があふれてしまうといった状況となっています

・ファクタリングではない「給料ファクタリング」

「給料ファクタリング」という通常の「ファクタリング」とは異なる債権買取業者の登場も、「ファクタリングは違法」という状況に拍車をかけました。

給料ファクタリングは労働債権の買い取りと称していましたが、令和2年の3月に「貸金」として認定されています。

そのことで、上限額(正式名称調べる)をはるかに超えた利息でのサービス提供と給料ファクタリング業者が貸金業の登録をしていなかったことが「違法」となりました。

世間でも大きなニュースとなり、「ファクタリングは違法」というイメージが強く世の中に広まる結果となったのです。

■違法なファクタリング業者の特徴

違法なファクタリング業者の特徴

具体的にはどのような業者が違法なのでしょうか?

違法なファクタリングをしている業者の特徴についても紹介していきます。

・利息を取る業者

ファクタリングは「売買取引」ですの「利息」発生しません。

利息がある時点で「貸金」となります。

ファクタリングと称していながら利息を取る場合「貸金業法」への違反となりますので、違法となります。

また、貸金とみなされた場合は「出資法違反(超高金利)」でも違法になります。

・債権の一部しか譲渡していない業者

「債権の一部しか譲渡をしない」というのは「担保融資」や「金銭消費貸借契約」として判断されるため、ファクタリング(売買契約)ではありません。

そのため、「貸金業法の違反」や「金銭消費貸借契約の適用」となることがあります。

「貸金業法の違反」であれば「無登録営業や出資法違反」など、「金銭消費貸借契約の適用」であれば利息制限法の違反に。

「債権の一部しか譲渡をしないファクタリング」は違法行為です。

・償還請求権付で手数料が高率の業者

償還請求権はファクタリングの場合、売掛金の回収先の会社が売掛金を支払えなくなったときに、ファクタリング業者が依頼主に支払った金額を請求できるといったものです。

この償還請求という行為自体は違法ではありません

しかし、「貸金業に登録をしいて、利息制限法と出資法の範囲内の金利設定をしている業者」に限ります

したがって、貸金業登録業者であれば償還請求権付のファクタリングを行うことはできません

そして、一定の率を超える手数料も違法となります。

■まとめ

まとめ

ファクタリングは違法ではありません

しかし、ファクタリングの法整備が整っていない現状の穴を突いた違法業者が数多く存在し、ファクタリングの印象をどんどん落としています。

本来、ファクタリングはオフバランス化で企業の会計状況を健全に見せる方法や、早急な資金調達を必要とする場面で活躍する資金調達方法です

融資と同様に経済成長に貢献できるサービスですので、健全なファクタリング業者を選択するようにしましょう